三内丸山遺跡のクリの大木、4800年以前のもの
4月7日付け北海道新聞朝刊によれば、昨年秋、青森市の三内丸山遺跡で発見され、国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)が年代測定調査をしていたクリの木柱が、4835年~4805年前に伐採されたものであることが、最新の放射性炭素年代測定法(AMS法)による分析で明らかになった、とのことです。
木柱は同遺跡北西部から掘り出され、県教育委員会三内丸山遺跡対策室が、去る一月、厚さ五㌢の輪切りにし、国立歴史民俗博物館に調査を依頼していたものです。 同対策室は「土器編年では百年から三百年の幅でしか時代を推定できず、あいまいな場合も多い。今回の数値に年輪パタ-ンを重ね合わせることで、縄文時代の年代の物差しができる」と期待しています。 これまでの土器による年代想定に比べ、より正確に年代が特定できたことから、縄文時代のすべての尺度となる「縄文暦作成」に向け、年輪測定法の中心的な資料になることも期待できそうです。 また、木村勝彦福島大助教授が年輪解析したところ、現在の雑木林のクリと比較して、初期の生育が極めて早いことも分かり、これまでもDNA分析などから三内丸山遺跡でのクリ栽培の可能性が示されていましたたが、「肥料を与えたり下草を刈るなど、人が管理栽培していた可能性がさらに高まったのでは」(同対策室)と分析しているとのことです。 五千年前には、南茅部の遺跡群も豊富な遺物を残している時期です。クリが食料として活用されていたことも確認されています。とすると、本来クリの木が存在しなかった北海道には、クリの栽培技術が、三内丸山からクリの樹木とともに移入された可能性が非常に大きいといえそうです。 |